
ふくだ湊町クリニックで事務長を務めております、福田裕子です。
私からも少しずつクリニックのことや患者様のお役に立つ情報を綴っていこうと思います。
さて、クリニックの待合においてあるこちらの本。ご覧いただけたでしょうか。
コロナ禍当時、福田は佐世保市総合医療センターに勤務しておりましたが、
総合医療センターの新型コロナウイルス感染症対策本部長として、
また佐世保市の新型コロナ診療に係る実務者の司令塔としての役割を任せられていました。
この冊子は、福田がコロナ禍に各医療機関で奮闘された皆様にご寄稿をお願いし、
佐世保市内の医療機関の立場から、新型コロナ対応記録をまとめて発行したものです。
2019年12月、中国・武漢市で初めて公式に報告された新型コロナウイルス感染症。
2020年の1月には日本にも感染者が出ていました。
ある夜、『県北地区に新型コロナの患者さんが出たら、自分が診るから。』
と言われたときの、胸が締め付けられるような、言いようのない不安な気持ちは今でも鮮明に覚えています。
特効薬も治療法も確立されていないまま始まった第一波。
緊急事態宣言や行動制限で世の中が一気に色を失ったかのようでした。
次第に治療薬やワクチンも開発され、発生当初のような見えない敵と戦う恐怖感はだんだんと薄れていったものの、
新型コロナと戦った約三年間は医療現場をはじめ世の中に大きな影響を与えました。
福田は感染症専門医として各方面に様々な感染対策をお願いする立場でしたが、
家では幼稚園児から高校生まで5人の子供達の父親でもありました。
行動制限などで疲弊していく世の中、それに翻弄される子供たちの様子を目の当たりにし、
板挟みのような、ある種のジレンマにも苦しんだと思います。
今、新型コロナは五類感染症となり、未知のウイルスではなくなりました。
ただ、昨今の地球温暖化などの環境変化で、そう遠くない未来にまた新たなウイルスや細菌と
人類が戦う日もやってくるかもしれません。
その時のために、この記録を編集することにしたそうです。
専門的な内容も多く少し難しい部分もあるかと思いますが、はじめの紹介ページや最後の総括ページは
比較的読みやすくなっております。もし良ければご覧ください。
福田の感染症対策の経験を生かした当院一階発熱外来についても、次回以降お話しさせていただければと思います。
長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。